霧島市で浮気調査があり、現場で張り込んでいると何やら後方からガラガラと音を出しながら進行してきた車が、ゆっくりと目の前に停車した。
車内よりおばさんが降りてきて、前のタイヤを見ている様子。
思わず目をやるとパンクしていたのである。
状況が把握できたが、「さてどうしたものか、困ったぞ」
ちょうど対象者が動き出す時間である。
「パンク修理をしてあげるには危険な時間帯だ」「見なければよかった」「何故 目の前で」などと考えている間にもおばさんはトランクを開けスペアタイヤを探したり、頻繁に携帯電話を使用したりと、困っている様子である。
探偵としてこのような状況に遭遇した時が一番困るのである。
時間に余裕がある時なら喜んで交換するが、「今、今は動けない!」
幸い、こちらのエンジンは切っているので、私の存在には気付いてない。私も無意識に息までころしてしまっている^ ^
あれこれ、調査以外で神経を使っていると、対象者が動き出した。
気合が入るどころか、妙にホッとしてエンジンを掛けると、振り向いたおばさんと目が合ってしまった。
「ごめん、おばさん!」と心の中で叫び、尾行を開始した。
尾行を終え、再び戻ってきた時には既におばさんの車は無かった。
なんとかなったのであろうが、バツの悪い気持ちは残ってしまった。^ ^
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